2014/04/05

友好条約

昨日、今日と、Fernanda・Alvarez監督による「El fin de invierno 冬の終わり」という短編映画の撮影がありました。
初めて中国人の役をもらいました。しかも、19歳の娘をもつ母親の役。
作品自体が、ほとんどナレーションで進行されます。
よって中国語で台詞を言う機会、たったの二言でしたので、台詞覚えには苦労はしませんでした。
台詞がないだけに、静かな動きのなかにいろんな意味を含めなくてはいけないシーンがたくさんあり、緊張がはしりました。
毎回、集中的な撮影が行われる日は、くったくたになって家路につきます。
肉体的な疲れもありますが、集中力と緊張と緩みと、すべてを使うので、まるで校庭30周走ったあとのようになりはてて帰宅します。(笑)
つまり、昨日と今日で、校庭60周しました。というのは冗談ですが、、
ともあれ、
無事撮影を終えて、家につくと、大きな安堵感と共にやってくるのは、大きな感謝の気持ちです。
この役を与えてもらったチャンスに、そして、知らない人たち30人近くが、
一つの作品のために集まり、時間を共にし、仕事をできたこと。。。
そして、今回は、また面白いことに、話の設定は、中国からスペインに移民してきた中国人家庭が描かれていますが、その中国人家庭を演じたのは、
香港人、中国人、台湾人、韓国人、そして、日本人の私というキャストだったのです。

現在、実際に台湾でおきている事実、中国、日本間における緊迫した関係。。。

私たち役者陣は、映画の中では、家族であり、同じ仲間でした。
そして、映画の外でも、この出会いを本当に喜びあえた仲間になりました。

わたしたち、たった5人で、小さな世界ではありますが、
上等なサインがされた紙もありませんが、
かしこまった決まりもありませんが、
マスコミも取り上げてくれませんでしたが、

監督Fernanda・Alvarezのはからいによって、
確かに、ここ、スペイン王国、マドリッド市において、日中韓台友好条約が結ばれました。


ありがとう!!!
謝謝

2014/04/03

つれづれなるままに 春

フェイスブックの投稿などで日本の様子を見させていただいていますが、
桜の花もきれいな季節になりましたね。
日本では、入学式の季節で、新しい出会いがうまれる季節で、多くの若者が期待や不安がまじりあいながらもワクワクしているころでしょう。

ここマドリッドは、新緑が毎日のように増えていき、街中が黄緑に染まっていっております。
雨が続いていましたが、今日は、青空が顔をのぞかせてくれました。
すかさず、窓から写真を一枚!


今日は、スペインの陽のあたりにくい現状について書いてみようとおもいます。
ここスペインでは、相変わらずの不景気で、職を失った人がたくさんいます。スペイン人は、家族のある人は、働かなくても何とか、寝れて食べられる人はおおくいるようです。
街角で、お金を求めている人は、ルーマニアから流れてきたジプシーの人が多いです。
ルーマニアから来たであろうジプシーの女性たちは、長いスカートをはき、頭をスカーフで巻いています。年齢は、中年の方から、老婆まで、寒い中、地べたに長い時間座り、小さな入れ物を目の前において、通る人にお金をいれてくれるように言います。
たまに、若い女性もみます。。。
このような光景をみるたびに、何かできることはないかと考えています。
同じ女性として、違う国に生まれましたが、同じ人間です。
世界中の女性が、いつも清潔でいたい、子供に栄養あるものを食べさせたい、その気持ちは、どこの国に生まれようが同じかなと思うのです。
ジプシーの女性たちが、何か手工業などの仕事をしながら、生計をたてていくシステムなどをつくることはできないでしょうか。。
ちなみに、ジプシーはジプシーでも、もう何世代もスペインに住んでいるスペイン国籍をもっている正真正銘のスペインジプシーがいます。彼らは、いわゆる普通の生活をしています。フラメンコの踊りの世界、音楽の世界、アーティストして活躍しているジプシーもたくさんいます。彼らは、独自の生活習慣をもちながらも、実際にスペイン人ですから、ここに根をはやしていきているようです。

今、地球にはまだ、貧困や、憎しみや、争い等があります。
それらの根本に、人間の感情において、さみしさや、悲しさがあるとおもいます。
攻撃的な態度は、強いからでありません。さみしいからです。悲しいからです。そのエネルギーが暴力的なものに変換されて行動になります。
自分の感情を分析するとそうです。怒るときは、悲しいからです。その一人、一人の感情が国単位になると戦争になります。
生きている限り、悲しみも、寂しさにも出会います。でも、そのときに、誰か愛をもって寄り添ってくれる人がたった、たった一人でもいると、その悲しみ、寂しさは、怪我が治るように少し跡はのこっても良くなっていきます。
要するに、私たちは、一人では生きていけないのです。
人は、勝手に一人でうまれてこないし、一人からも、人は生まれてこないのです。
二人から、人が一人うまれてくるのです。ということは、二人が一つになるのです。
ということは、人ひとりは人間二人でできているのです。
日本は、自殺がとても多い国です。物質的に恵まれていても、寂しいときに寂しい、悲しいときに悲しいといえない社会のしがらみがあるように思われます。
ここスペインは、経済状況は、悲惨なものですが、自殺はあまりないようです。
ダライ・ラマ法王がとても大事なことをおっしゃっています。
ぜひ、最後まで見ていただけるとありがたいです。